なぜ「戦略計画」があると業績が良くなるのか
1991年から2023年までに発表された9本のメタ分析は、すべて「戦略計画がある会社ほど業績が良い」という結論で一致しています。ただし効果が出るのは、実行計画まで落として動かした場合に限られます。
「戦略といっても、結局は紙に書いた計画にすぎない」。そう思っている方は少なくないでしょう。ただ、研究の積み重ねを見ると、その印象は少し変わるかもしれません。
30年以上にわたる研究が、同じ方向を指している
複数の調査結果をまとめて検証する手法を「メタ分析」といいます。戦略計画と業績の関係を扱ったメタ分析は、1991年から2023年までの間に9本発表されています。そして9本すべてが、「戦略計画を持つ会社のほうが業績が良い」という同じ結論に達しています。
このうち最も新しく規模の大きい研究が、George らによる2019年のものです。31本の研究、87個のデータをまとめた分析で、統計的にはっきりしたプラスの効果が確認されました。効果の大きさ自体は「小さめから中程度」ですが、これほど多くの研究が同じ方向を向く例は、経営学ではめずらしいことです。
効くのは「動かした戦略」だけ
ただし、条件があります。業績につながるのは、つくった戦略を「いつ、誰が、何をするか」という実行計画にまで落とし、実際に動かした場合に限られます。
戦略は必要条件です。けれども、それだけでは足りません。戦略から実行計画までを、自分たちの手で回し続けられるかどうか。業績の差は、そこから生まれます。
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