リピート率 用語
ある期間に購入した顧客のうち、2回以上買った人の割合を示す指標で、既存顧客の定着度と再購入の起こりやすさを測る物差し。
期間内に買った顧客のうち、2回以上買った人の割合。低ければ新規を集めても「穴の空いたバケツ」。
説明
リピート率とは、ある期間に購入した顧客のうち、2回以上購入した顧客がどれだけいたかを示す指標です。 計算式は リピート率(%) = 期間内に2回以上購入した顧客数(分子・単位は人) ÷ 期間内に購入した総顧客数(分母・単位は人) × 100 で、単位は%。 分子を「注文回数」でなく「顧客の頭数」で数えるのがポイントで、1人が何度買っても分子では1人と数えます(同じ人の複数注文を分子に足すのは誤り)。 数値が高いほど一度買った顧客が再び戻る力が強く、新規獲得に頼らずに売上を積み上げやすい体質を意味します。
適用例
従業員9名・年商1.6億円のB2B向け業務用消耗品ECを運営する「B社」の四半期データ。 当四半期に購入した総顧客数は800社、そのうち2回以上発注した顧客は240社だった。 リピート率 = 240社 ÷ 800社 × 100 = 30.0%。 B社は「初回発注から30日後に、在庫が切れる頃を見計らって補充案内メールを送る」施策と、5万円以上の再発注に送料無料を付ける運用を導入。 翌四半期は総顧客数800社に対し2回以上発注が360社へ増え、リピート率 = 360社 ÷ 800社 × 100 = 45.0%と、15ポイント改善した。 1件あたり平均発注額18,000円・粗利率40%(粗利7,200円/件)で試算すると、リピート顧客が120社増えたことで、その四半期の追加発注(各1回想定)だけで 120社 × 18,000円 = 216万円の売上、粗利は 120社 × 7,200円 = 86.4万円の上乗せとなり、新規獲得コストをかけずに収益を押し上げた。
よくある誤解・つまずき
- リピート率を『注文回数ベース』で計算してしまう誤り。 分子に同じ顧客の複数注文を足すと、少数の常連が水増しし実態より高く出る。 分子はあくまで『2回以上買った顧客の頭数』で数える。
- リピート率が高い=優良と短絡する誤解。 値引きやポイント大盤振る舞いで無理に再購入させれば率は上がるが、粗利率が下がり利益は増えないことがある。 率と一緒に客単価・粗利も見ないと『儲からないリピート』を見逃す。
- リピート率とリテンション率・解約率を同じものと扱う混同。 リピート率は『買った人のうち再び買った割合』、リテンション率は『期首の顧客がどれだけ残ったか』で分母が違う。 サブスクの継続はリテンション率/解約率、単発購入の再来はリピート率で測るのが基本。
使うタイミング
主に②現状分析で、新規獲得と既存維持のどちらに課題があるかを切り分けるときに使う。 リピート率が低ければ商品や購入後体験に問題があり、いくら新規を集めても『穴の空いたバケツ』になるため、④アクションプランで再購入施策(フォロー連絡・定期便・会員特典)に投資する根拠になる。 誤用の典型は、測定期間を決めずに計算すること(期間がばらばらだと比較できない)、および集計を始めたばかりで母数が数十件しかない段階で率を鵜呑みにすること(少数だと数字が乱高下する)。 単発購入型のビジネスに向く指標で、月額課金の継続度はリテンション率・解約率で測るのが適切。
