戦略ファシリテーター

ピラミッドストラクチャー 用語

ピラミッドストラクチャー

結論を頂点に置き、その下に根拠と根拠の根拠を階層で並べ、主張の筋道を可視化する論理構成の型。

結論を頂点に、根拠、事実の順に積む。上から下へ「なぜ」、下から上へ「だから」がつながっているかを確かめる。

ピラミッドストラクチャーの図。結論、根拠、事実・データの3層と、上下の問い結論(主張)先に示す根拠なぜそう言えるか事実・データ根拠を裏づけるだから何が言えるかなぜそう言えるか

各層の要素はMECE(漏れなく・ダブりなく)に並べ、下位が上位を過不足なく支える状態を目指す。結論ファーストの提案・報告の骨格。

説明

結論(主張)を頂点に据え、それを支える根拠を第2層、根拠を裏づける事実やデータを第3層に配置して、上から下へ「なぜそう言えるか」、下から上へ「だから何が言えるか」が一貫してつながるよう組み立てる論理の構成方法です。 各層内の要素はMECE(漏れなく・ダブりなく)に並べ、下位が上位を過不足なく支える状態を目指します。 結論を先に示す「結論ファースト」の文章・提案・報告を、聞き手が納得できる順序で設計するための骨格として使われます。

適用例

B2B向けSaaSを提供する社員30名の企業が、経営会議で「来期に月額プランを値上げすべき」と提案する場面を考えます。 頂点=結論「値上げして値づけを適正化すべき」。 第2層=3つの根拠を並べます。 ①競合3社の平均単価が月8,000円に対し自社は月5,000円と37.5%安い(=(8,000−5,000)÷8,000)、②直近12カ月の解約率は月1.2%と低位で価格が離脱要因になっていない、③値上げ後の想定解約増を月0.5ポイントと保守的に見込んでも、単価を5,000円→6,500円(+30%)にすれば既存200社のMRRは100万円→約127.8万円へ増える(200社×(1−0.017)×6,500円=約127.8万円)。 第3層=各根拠を競合価格表・解約データ・感応度の試算という事実で裏づけます。 下から読めば根拠が結論を支え、上から読めば「なぜ値上げか」に各根拠が答える、双方向で崩れない構造になります。

よくある誤解・つまずき

  • きれいな三角形の図を描くこと自体が目的だと思い込む誤解。 図は結果であって、本質は『各根拠が結論を過不足なく支えているか』の論理検証にある。 図が整っていても下から上への筋(だから何)が通っていなければ機能しない。
  • 根拠を数多く並べるほど説得力が増すと考える誤解。 同じ層の要素がMECEになっておらず重複していたり、粒度がバラバラだと、かえって主張がぼやける。 数より、漏れ・ダブりのなさと粒度の揃いが効く。
  • 上から作る(トップダウン)か下から作る(ボトムアップ)かのどちらか一方しかないと考える誤解。 実務では仮の結論を置いて根拠で検証し、事実からも結論を組み直す往復作業になる。 一度で完成する前提は落とし穴。

使うタイミング

経営会議・提案書・稟議・報告など、限られた時間で結論を先に伝え相手を動かしたい場面で使います。 本サービスの5プロセスでは、③戦略方針で複数の分析結果を「だから何をすべきか」に束ねる時、④アクションプランで施策の優先順位を根拠づける時に特に有効です。 一方、答えのない問いを広げて発想する探索段階や、事実がまだ集まっていない初期の情報収集段階では、結論を急いで固めると誤った枠に事実を押し込む危険があり不向きです。 まず論点を洗い出すロジックツリーやMECEで全体像を整理してから、主張を固める段階でピラミッドに落とし込むのが定石です。

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