戦略ファシリテーター

MECE 用語

ミーシー

物事を「漏れなく・重複なく」分ける切り口で、全体を過不足なく整理して考え抜くための基本原則。

各要素が互いに重複せず(ダブりなし)、全体をすべて覆う(漏れなし)ように分ける。ロジックツリーや論点整理の前提。

MECEの図。漏れがある分け方、ダブりがある分け方、漏れなくダブりなくの分け方✕ 漏れ全体を覆っていない抜け落ちが起きる(漏れなし = CE でない)✕ ダブり要素が重なっている二重計上が起きる(ダブりなし = ME でない)○ MECE漏れなく・ダブりなく全体を過不足なく整理分析の土台が正確に売上・顧客・課題を分けるとき、この2条件を満たす切り口を選ぶ

時間軸(過去→現在→未来)のように順序が本質の対象を、無理にMECEな箱に押し込まない。そこでは因果やプロセスの切り口を優先する。

説明

MECE(ミーシー)は Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive の略で、「各要素が互いに重複せず(Mutually Exclusive=ダブりなし)、全体としてすべてを覆う(Collectively Exhaustive=漏れなし)」ように物事を分類・分解する考え方です。 売上や顧客、課題などを分ける際に、この2条件を満たす切り口を選ぶことで、抜け落ちや二重計上を防ぎ、議論や分析の土台を正確に保ちます。 ロジックツリーや論点整理の前提となる、戦略立案の基礎スキルです。

適用例

B2B向けSaaSを提供する社員30名の企業が、月次解約率が3.0%から4.5%へ悪化した原因を洗い出す場面を考えます。 原因を「価格が高い/サポートが遅い/料金プランが合わない/競合に移った」と並べると、「価格が高い」と「料金プランが合わない」が重なり(ダブり)、かつ「機能不足」や「導入後に使いこなせない」が抜けます(漏れ)。 そこでMECEに、解約を〈①機能・品質〉〈②価格・契約〉〈③サポート・活用支援〉〈④競合・外部要因〉の4カテゴリに切り直すと、どの顧客の解約もいずれか1つに一意に分類できます。 実際に直近1カ月の解約20件を割り振ると①9件・②4件・③5件・④2件(合計20件・重複0・未分類0)となり、最多の「機能・品質9件」に施策を集中すべきと判断できます。 切り口が重複していたら同じ解約を二重に数え、漏れていたら最大の原因を見落としていたことになります。

よくある誤解・つまずき

  • 「きれいに4分割・7分割すれば良い」という数の話だと誤解されがちだが、本質は“漏れなく・重複なく”の2条件を満たすことであり、2分割(例:既存顧客/新規顧客)でも成立する。
  • MECEにすること自体が目的化し、分類は完璧でも「だから何をすべきか(So What)」が出てこない『MECEだが無意味なツリー』に陥りやすい。 切り口は必ず打ち手や意思決定に結びつく軸を選ぶ。
  • 現実には完全なMECEが作れないケースも多い。 厳密性にこだわりすぎて分析が止まるより、「重要な漏れ・重複がないか」を実務目線で確認して前に進める割り切りも必要。

使うタイミング

現状分析(②)で課題や原因を洗い出すとき、戦略方針(③)で市場や顧客を切り分けるとき、アクションプラン(④)で施策の抜け漏れを点検するときなど、「全体を分けて考える」あらゆる場面で使います。 特にロジックツリーや論点整理の最初のステップで有効です。 一方、時間軸(過去→現在→未来)のように順序や連続性が本質の対象を無理にMECEな箱に押し込むと不自然になるため、そこでは因果やプロセスの切り口を優先します。

関連する用語・フレームワーク

フレームワークを知らなくても、戦略は立てられます

AI戦略ファシリテーターが対話しながら、あなたの戦略づくりを最後まで伴走します。

7日間無料で試す
監修・運営:株式会社イボルバパートナーズ(戦略コンサルティング)運営者・専門性について